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2021年1月更新)SPYD・VYM・HDVを比較。ベターな高配当ETFはどれ?

アメリカの代表的な高配当ETFにSPYD、VYM、HDVの3つがあります。

どれも高配当で有名なETFですが、どれを買うのがいいんでしょう?

3つのETFを比較してみました。

基本情報(年間経費率・配当利回り)

年間の経費率は、どれも0.1%を下回っており、十分に低いので大差ありません。

配当利回りは、SPYDが4.64%と最も高いです。配当利回りだけを考えると、SPYDが良いですね。

ティッカー ETF名称 現在の
株価
経費率 配当
利回り
SPYD SPDR ポートフォリオS&P500
高配当株式ETF
34.78
ドル
 0.07
%
4.64
%
VYM バンガード・米国高配当株式ETF 94.64
ドル
 0.06
%
3.03
%
HDV iシェアーズ コア米国高配当株 ETF 89.68
ドル
0.08
%
3.94
%

(数値は2021年1月17日時点)

 

株価の値動き

過去10年間での値動き

SPYDは2015年あたりに出来たETFですので途中からのスタートになっています。

VYMは10年間で113%UP、HDVは77%UP、SPYDは2020年のコロナショックの影響もありますが、15%UPの状況です。

株価上昇だけで考えると、VYMが最も有利です。

 

過去5年間での値動き

過去5年間で見ても、VYMの上昇率が最も高いです。構成されている銘柄に株価上昇の要因がありそうです。

 

構成セクター

不動産が入っているのはSPYDだけ!

SPYDはS&P500指数採用銘柄から高配当の銘柄を選定して構成されています。

金融・不動産・エネルギーセクターで全体の約6割を占めています。不動産セクターの銘柄が含まれているのはSPYDだけなので、保有銘柄に不動産銘柄を入れておきたい場合は、SPYD一択になります。

 

VYMは、全体バランスがGOOD!

VYMは全体的にバランス良く配分されている印象です。

その中でも金融・ヘルスケア・生活必需品が最も多く、約半分を占めています。いつの世の中でも、必要な業種なので、配当金に加えて株価上昇も期待できそうです。

そんな理由もあって、株価上昇が他の2つのETFに比べて高いんでしょうね。その代わり配当利回りが少し低めだったので、VYMを買う場合は、配当利回り+株価上昇という意識で保有し続ける必要がありそうです。

 

HDVは、エネルギーや通信が多い!

HDVはエネルギーや通信セクターが多いのが特長です。両セクター合わせて37%もあります。

エネルギーも通信も社会の基盤インフラです。無くてはならない分野ですので、安定しています。

日本でいうと、NTTとか電力会社とかに投資しているようなイメージですので、そういう企業に投資したい場合は、HDVはいいですね。

 

組み入れ銘柄の重複度合い

SPYD・HDVの約8割はVYMに含まれている!

SPYDは78銘柄、HDVは79銘柄、VYMは409銘柄で構成されています。

どういう銘柄をカバーしているのか調べてみたら、VYMはSPYD・HDVの構成銘柄もほぼカバーして投資されています。関係性としては以下のような感じです。

SPYDやHDVは、VYMと比べると集中投資型のETFとも考えられます。

SPYDやHDVに組み入れられている銘柄・セクターに対して、特に思い入れがある場合を除けば、VYMに投資したほうが安全ですね。

 

組み入れ銘柄TOP10

SPYDは日本人には馴染みがない企業が並んでる

SPYDの上位は、ほぼ日本人には馴染みの無い会社ばっかりですね。上位は金融系企業が多いので、仕方ありませんが、知らないところに投資するってのは、若干心配・・・。

順位 ティッカー 会社名 比率
1 IVZ Invesco Ltd. 1.97 %
2 VIAC ViacomCBS Inc. Class B 1.89 %
3 CMA Comerica Incorporated 1.79 %
4 RF Regions Financial Corporation 1.73 %
5 FITB Fifth Third Bancorp 1.69 %
6 CFG Citizens Financial Group Inc. 1.65 %
7 SPG Simon Property Group Inc. 1.59 %
8 HBAN Huntington Bancshares Incorporated 1.59 %
9 OKE ONEOK Inc. 1.58 %
10 KEY KeyCorp 1.57 %

 

 

VYMは、聞きなれた企業で安心!

VYMの上位は、聞いたことがある企業が多いです。ジョンソン&ジョンソンとかコカ・コーラとかペプシコとか。

上位10社で20%位、その他約380社で80%を分散投資している比率になります。

380社もあれば、知らない企業もたくさんあると思いますが、1社あたり平均0.2%なので、1つの企業になにかあっても影響は薄く、安心できます。

順位 ティッカー 会社名 比率
1 JNJ Johnson & Johnson 3.73 %
2 JPM JPMorgan Chase & Co. 3.46 %
3 PG Procter & Gamble Co. 3.05 %
4 VZ Verizon Communications Inc. 2.18 %
5 CMCSA Comcast Corp. Class A 2.13 %
6 BAC Bank of America Corp. 2.10 %
7 KO Coca-Cola Co. 1.90 %
8 MRK Merck & Co. Inc. 1.85 %
9 PEP PepsiCo Inc. 1.85 %
10 T AT&T Inc. 1.84 %

 

HDVは、上位10社で50%も配分!

HDVは、エネルギー・通信企業が多いです。エクソンモービルとかベライゾンとかシスコシステムとか。

あと、上位10社で50%位あるので、かなり集中的に投資している感じがします。

順位 ティッカー 会社名 比率
1 XOM Exxon Mobil Co. 10.76 %
2 T AT&T Inc. 8.58 %
3 JNJ Johnson & Johnson 6.94 %
4 CVX Chevron Co. 6.52 %
5 VZ Verizon Communications Inc. 5.99 %
6 PG Procter & Gamble Co. 4.88 %
7 PFE Pfizer Inc. 4.61 %
8 CSCO Cisco Systems Inc. 3.83 %
9 MRK Merco & Co Inc. 3.78 %
10 KO Coca-Cola Co. 3.64 %

 

まとめ)普通の人が買うならVYMを購入!

この3つは高配当ETFとまとめられますが、それぞれ特長がありました。どれを買うか悩むところではありますが、わたしなど普通のサラリーマンが買うなら、VYMがオススメかなと思います。

理由は「配当金が3%!」「株価上昇が狙える!」「400社で分散投資!」と3拍子そろっているので、安心して長期保有できそうだからです。

SPYD・HDVは、いくら配当金多くもらえても、株価下落も懸念されるので、含み損状態になったら、かなりつらそうです。

あと、組み入れ会社数が80社位で、ETFにすれば少ないような気がします。ETFは安全に投資したいので、VYVのように400社位で分散してくれたほうが安心です。